【500-Vdue】<第7章:整備>(第27話:シリンダー座面切削⑨)〜目覚めよ!冥界の支配者〜
2026年 03月 06日
(1828字)

ハイトゲージ製作の前に、こちらのジグを『なんとかする』方を先に行うことにします。
旋盤での加工段取りが悪く、側面と上面の直角が出ていないことが危惧されていました。

底面と側面の直角は保証されていると仮定し、上下面の平行度を測定。
上下面の平行がズレていれば、側面との直角度も必然的にズレていることになります。

結果はご覧の通り。最大で0.05mmのズレが確認出来ました。
う〜ん・・・
ミスミさんのフライス加工における上下面平行度の精度基準が100mmで0.05mmなので、まぁそれと比較してそこまで悪く無いと言えるレベルではあります。
しかし、サーフェイスだと0.012mmですから、それと比べるとやはり見劣りしますし、やはり目指すべきは0.01mm以下でしょう。

観測システムのジグの時に、フェイスミル加工でほぼ完璧な平行度を出すことに成功したのですから、それと同じことをすれば良いのです。

つまり、フェイスミル案件。
しかしながら、観測システムのジグの方は、2ヶ所のボルト穴加工でミーリングテーブルに直接固定させることが出来ましたが、

今回のジグにそういったボルト穴はありません。センターにφ11mmの穴はありますが、必要なのはキャップボルトの頭が収まる『ザグリ』。
「無いなら空けちゃえば?」
まぁね。そうですよね。
このジグの重要な点は、側面のはめ合いと測定面。そしてボルト穴と上面のナット座面の部分だけですので、空いたスペースにキャップボルトの穴を空けることは可能です。
しかし!
その方法では釈然としない自分がいます。
今回は『たまたま』そういった条件ですが、じゃぁ仮にキャップボルトの穴空けが不可能だった場合はどうするか?
そう。これは一つの挑戦。
ワークには手を加えずして、ミーリングテーブルへの固定を達成せよ!

与えられた可能性はこれ。TL125にチャレンジのステップを流用する時に作った『内径クランプ』という発想。

穴に差し込んで、内側から広げてクランプさせるというシロモノ。オフ車のナックルガードをハンドルバーエンドに固定させるアレと同じ理屈です。要するにテーパーのナットがボルトの締め込みではめ合い部分を押し広げていく構造になっていれば良いのです。
ただし、今回は20mm厚のワークを直接ミーリングテーブルに固定する必要があるので、画像の物は使えません。新たに作る必要があります。

構想はこんな感じ。
テーパーのナットではなく、キャップボルトの座面をテーパーにして赤いカラーを押し広げる格好にします。テーパーの向きも図のようにすることで、ボルトの軸力がワークを押し下げる方向に働くので、この構造が理に適ってると考えました。
TL125で作った内径クランプやナックルガードのハンドルバーエンドの方は、テーパーナットがカラーからはみ出していても良かったですが、今回ははみ出させるわけにはいかないのでメス側のテーパーも必要になります。

というわけで作っていきましょう!
カラーの材料はA7075。

まずは外径。ジグの中心の穴にピッタリハマるようにします。

ちょっとキツいけど、圧入ではないギリギリ入るレベル。

そしたらカラーにメスのテーパー加工を行っていくわけですが、実は今回のテーパー角にはちょっとした『落とし穴』があります。

キャップボルト側に施工出来るオスのテーパー角は、17.8°なのですが、

メス側に使用するセンタードリルのテーパー角は、実測で31°なんですよね。なので、テーパー角が合ってない。
クランプとして使用する都合上テーパー角は浅い方が潜り込みやすくなりますので、キャップボルトのテーパーを31°に合わせてしまうのはよろしくない。
なのでメス側のテーパー角を17.8°に合わせたいのですが、そんな工具はない。
バイトで削るには先の細い専用の物を作らなければならないので、ちょっとそれはメンドクサイ。
などと色々考えたものの、そもそもテーパー角がピッタリ合ってる必要がない。
目的はカラーを押し広げることですので、潜り込む側のキャップボルトのテーパー角さえ浅ければ、ちゃんとクランプされるので問題ない。

そんなこんなで空いた、メステーパー穴。

キャップボルトの頭がスッポリ入りますね。

あとはボルトの通るφ6mmの穴を空け、

根本部分を残して切断します。

このあとまだ加工が残っていますが、一旦ここまで。

先にキャプボルトのオステーパー加工を行っていきます。
続きはまた明日!
by tm144en
| 2026-03-06 00:07
| bimota 500-Vdue
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