【500-Vdue】<第7章:整備>(第26話:シリンダー座面切削⑧)〜目覚めよ!冥界の支配者〜
2026年 03月 05日

昨日の続き。
金鋸で切断した面が汚いので、まずはこれを仕上げます。
ですがそのためには反対向きで旋盤に取り付ける必要があり、前回仕上げたシリンダーはめ合い面をチャックで掴むことになります。
シリンダーの飛び出し部分には切れ目があるので、チャックの爪を立てて傷が入った部分を避けて使用することは可能ではあります。しかし、『ものづくり』の精神がそれを許さない。

なので、はめ合い面にマスキングテープを貼り、

チャックの方には、ポリプロピレンシートを小さく切ったものを、

グリスで、

貼り付けておきます。

これで果たして芯が出せるか!?

0.08!甘〜〜いっ!
やっぱだめかぁ〜この方法じゃ・・・
いつもならステンレステープを巻くか、あるいはポリプロピレンシートだけにするかといった感じでやるのですが、今回はマスキングテープを巻いてさらにグリスの油膜もあるので、どうしても芯を出すことが出来ませんでした。
今回の用途では、上面に対して側面とはめ合い面の直角度が重要になりますが、加工の都合上底面の方と揃っています。底面はどうでも良いので、そちらを切断面にすれば精度的な問題は発生しませんでした。
つまり、逆向きで削れば良かったんですよね。

ただ、この形状で削るためには突っ切りで溝を作ってから、『左勝手』のバイトではめ合い面を削るという工程になります。
『左勝手』とは、左から右に削る為のバイトのことで、一応持ってはいるのですけど、あまり使っていなかったのですぐに思い出すことが出来ませんでした。
なんていうか、『慣れによる怠慢』ですね。
形状が単純なので、『いつも通り』の段取りでサッサと削り始めてしまい、後々になって重要な点に気が付く。しかもこの方が突っ切りで削れる深さを稼げるので、最後に金鋸で切断する作業も幾分か楽になります。
やり直す?

せっかくここまで作ってしまったので、とりあえず低精度なまま作業を続行することに。

センターに11mmの穴を空けて、

完成。

これをこの様にシリンダーにはめこみ、

スタッドボルトで固定。

この状態でフライス盤の上に乗せ、ダイアルゲージをジグに当てて芯を出します。このためのジグだったわけです。
シリンダーとのはめ合いに隙間があったら、ジグとシリンダーの芯が合いませんからね。だからはめ合い精度が重要だったのです。
ただ、ナットの座面が先ほどの理由で僅かに傾いている可能性があるので、厳密には締め込みの力が斜めに伝わっているかもしれません。それがどの程度影響しているかはシリンダー座面にダイアルゲージを当てて確認する必要がありますので、それは後日確認しておくことにします。
それでもし問題があるようなら、作り直しですね。

ただし、0.08mmのズレ(※半径で0.04mm)が左図のようにチャックと平行になっていれば、端面は側面に対して直角に削れるので、今回において問題は発生しません。
問題は右図のパターンで、これだと側面に対し直角にならないので、ボルトの締め込みで斜めに押す力が発生してしまいます。
ただ、チャックに固定する時に最初に削った端面。すなわち側面との直角が保証されている方の面をチャックの面にしっかり押し付けて固定しているので、おそらく右図のようにはなっていないハズです。
ですので、側面に対しての直角。及び上下面平行は出ているハズですが・・・はてさて。
あ〜〜〜これも、現場で確認出来ましたね。ダイアルゲージの位置を少しズラせば良かったんだ!
それで値が変わらなければ平行、変われば斜めであると判断が出来ます。
あ〜〜〜後になってから気が付くことばっかりだな〜〜!
でもこれこそが、このブログの真骨頂!
このブログのコンセプトは、あくまで『だいちゃんの成長日記』に他なりません。

ーーーーーというわけで、若干しこりの残る結果ではありますが、一応シリンダー固定の目処は立ったので、次の作業に移ります。
これからシリンダーの座面を削るにあたり、定盤上でシリンダー長の測定が重要となってきます。上下シリンダーが0.05mmほど長さの違いがあるので、それを揃えることも座面切削の目的となります。
しかし、フライス盤上のダイアルゲージで『0.05mm削った』と確認出来ても、シリンダーの実測値としても正確に把握出来なければ、最終的な確認となりません。

ですが、以前行ったこの方法では、高精度な測定ではありませんでした。デプスゲージのメモリの限界もありますが、この方法だと中心部の2点間平均の値になってしまい、シリンダーの実状とは異なってしまいます。

ですので、ダイアルゲージを使用して基準点からの『相対値』として測定するのが有効な手段となりました。しかし、これはあくまで同一座面上における『相対値』であり、『絶対値』としてのシリンダー長は判断出来ません。

となると、こういったハイトゲージが有効な手段となってくるのですが、まぁ手持ちの安物は使い物になりませんので、

(https://www.mitutoyo.co.jp/products/measuring-tools/height-gauges/standard/main/192-130/)
0.01mm単位で測定出来る、ミツトヨ製ハイトゲージを購入するか!?
・・・・と検討するも、いかんせんお高い!お値段なんと8万円!
ここまでも測定器への投資を散々行ってきて、さすがにもう息も絶え絶えの状態ということもあり、おいそれと8万円出すのもつらいお財布事情。
ダイアルゲージの相対値だけでもなんとかなり、絶対値としての必要性がどこまであるか?というのも不透明な現状で、8万円の投資を決断する覚悟がなかなかもてません。
だったら
このハイトゲージが、ちゃっかり『直角度測定器』にもなってしまうなら、逆に8万円はお安い価格となるのですが・・・世の中そんなに甘くはないわけで。


一応このハイトゲージの先端に、これらのアタッチメントを使用してダイアルゲージを取り付けることが出来るので、測定面を滑らせることは出来ます。
しかし先日も書きましたが、このハイトゲージ自体の直角度がJIS2級スコヤ以下の精度しかありませんので、必然的に直角度測定器としての流用は不可能。
アタッチメントで出来ることは、あくまで『高さごとの測定』であり、『直角度』とは無縁なのです。
ん〜〜〜〜じゃぁ〜〜〜〜買えないなぁ〜〜〜
なんか良い方法ないかなぁ〜〜〜〜〜・・・

・・・・あ
そうか。せっかくロングストロークダイアルゲージがあるんですから、垂直の台を作ってそこに固定させれば、簡易ハイトゲージになるんじゃない?しかも1/100mm単位。
そうだそうだ。この方法があった!

とうわけで、簡易ハイトゲージを作っていきます♪
by tm144en
| 2026-03-05 00:07
| bimota 500-Vdue
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