【500-Vdue】<第7章:整備>(第14話:シリンダーポートチューニング⑥)〜目覚めよ!冥界の支配者〜
2026年 02月 07日

『神作戦』を使用し、第1第2掃気ポートの高さを目標である『26.31mm』にかなり近づけることに成功しました。
しかし、たまたま合った下シリンダーの2箇所以外に、まだあと6箇所のポートが残されていますが、その調整幅はほとんどが『ひゃくぶんだい』

そこまでになると、『神作戦』では削り幅を判断することが出来ません。この『神作戦』も、貼り付け位置で微妙に誤差が出ているのでしょう。
これ以上はリューターが使えませんので、別の方法で削る必要があります。

というわけで棒ヤスリ登場。

これでチビチビ削っていくことにします。
もはや削る部分は見えていませんので、ここから先は『勘』の出番。とはいえ100%勘に頼るのは博打が過ぎるので、ある程度の目星は立てておきます。

具体的にはこの画像を参考にし、大体どの当たりが凹凸しているのかを判断し、指先の感覚に託します。

削り方はなるべく凹凸が真っ直ぐになるように、左右に動かすようにします。

それと並行して、ポートの形状が反り立っている箇所があったので、

丸いゴム砥石で削ってなだらかにしておきます。

こんな感じです。
あれですねぇ。このシリンダー、鋳造の品質もイマイチな感じがしますね。画像に写ってますが亀裂のような溝がありますし、所々荒い部分もあります。
tmはレーシングエンジンですから、それと比較するのはまぁちょっと酷な話ですが。もっと普通の市販車、例えばNSRやガンマのエンジンなどと比較すると、ポートの高さ含めどれくらい仕上がりの精度に違いがあるのかが気になりますね。
「普通の市販車ならこの程度でしょ」
っていうレベルなのか、そうでないのか。こればっかりは調べようがありませんね。
まぁ、ヤフオクで中古のエンジン買って研究するという方法もありますが、さすがにそこまでは・・・

さて、棒ヤスリだとちょっと荒いなということで、紙ヤスリを試してみることにしました。割り箸の先に両面テープで貼り付けてあります。

あぁ、これイイ!
『松居棒』ならぬ『だいちゃん棒』
棒ヤスリよりも断然滑らかに削れますし、オイルスプレーちょっとつけるとさらにイイ感じになります。

『勘』で削っているので、削り過ぎないよう測定はこまめに行うようにします。ここまでくるとさすがに丸洗いまではせず、ペーパータオルにオイルスプレー塗ってサっと拭き取るだけで十分。

どうでしょう。もう〜かなり良い感じに真っ直ぐになってますよね。

もう十分と言えば十分。
ただ、まだ微妙〜〜に高さは不揃いです。場所にもよりますが、あと0.05mm以下といった感じ。
なのでもう少し追い込むことはできますが、ここで一旦味変。

ブースターポートの方を取り掛かることにします。

ブースターポートの高さは25.76mmに仕上げます。
フチの形状を見て判る通り、波打ったような形状をしているので、これを真っ直ぐに仕上げるのをまずは優先的に行います。そのあとで高さを微調節といった段取り。

で、このブースターポートに関しては、また新たな方法を編み出しました。画像にあるように、デプスゲージを当てて常に高さを確認しながら行うという方法です。

カメラの画像でみるとこのように写っているので、削る時はゲージを一旦避けますが、削って測って、削って測ってをこまめに繰り返すことが出来るので、紙や勘でやるよりも抜群の精度で仕上げることが出来そう・・・・
・・・・だと、思ったのですが、
これは失敗。ダメです、これ。

ダイアルゲージとデプスゲージの『トレーサビリティ』が行われていないので、測定値に誤差が発生しているのです。
ポートタイミング測定システムがかなり特殊な手法で行われているので、この2つの測定値を揃えるのは・・・
・・・あ、そうか。今思いつきました笑
削りの目標値をもとにデプスゲージの値を合わせていましたが、そうじゃなくて。
ポートタイミング測定システムで測定ピストンを削る高さに合わせ、そこにデプスゲージを当てれば良かったのです。
あー、なんで最初にそう思わなかったかなぁ〜・・・

なんだかんだありましたが、まぁまぁ良い感じに仕上げることは出来ました。

高さも25.76mmに(ちょっと甘めの採点で)しっかり揃ってます笑

あとは番外編として、このブースターポートの下の部分。ここの仕上がりがまだ悪いので、

丸いダイヤモンドビットで真っ直ぐに削ります。

一旦こんな感じ。
ポートの下側のフチはどこまで精度求めるべきかまだ検討中ですが、開き始めのタイミングほどは重要ではないと思うので、まぁほどほどでも良いでしょう。
掃気ポートのタイミング合わせの加工をやっていますが、それだけが全てではありません。ポートの形状を揃えたり、排気ポートもありますし、まだまだやることはたくさんあります。
ポートが終わったら終わったで座面の加工もしなければなりません。
今回のポートタイミング測定で改めて明らかになったのですが、上下シリンダーの高さが0.05mmほど違っています。今回のポートタイミングはヘッド座面を基準にして高さを合わせているので、シリンダー長を揃えるにはケース座面側の面研が必要となります。
上下シリンダーともケース座面が斜めになっている問題がありますし、高さも揃っていないと。
いやぁ、課題は山積みですわ〜笑
by tm144en
| 2026-02-07 00:07
| bimota 500-Vdue
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