【500-Vdue】目覚めよ!冥界の支配者 <第5章:測定> (第20話:クランクシャフト①)

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さぁ、ついにこの時が来ました!

来てしまいました。

クランクケースを割ったのが7月。それから2ヶ月ほど経ってしまいましたが、別に完全に放置していたわけではありません。Xの方にはちょこちょこ上げていましたが、このクランクの芯出しをおこなうべく孤軍奮闘しておりました。

最初に結論を書いてしまうと、このクランクシャフト。振れがなんと0.2mm近くもあります。0.2mmですよ。0.02mmじゃないですよ。
許容範囲が0.03mmとされる場所で、一桁違う振れ方をしていたのですから、そりゃメーターも割れるでしょうし、ベアリングは損傷します。

ケースを割る前。1次圧縮の測定を行なっていた時に、座面の高さを測定するのにクランクシャフトを基準にした時がありました。




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この時にクランクシャフトの振れの可能性に気がついたのですが、分解して単独で測定したら確定した、という流れになります。




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してその測定方法ですが、今回私は旋盤を利用して行うことにしました。

クランクの芯の測定方法は主に2つ。『偏心検査器』と『Vブロック』とがあります。



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(https://www.obishi.co.jp/catalog/bench-centers/704/)


『偏心検査器』はまさに旋盤のような形をしており、ここにシャフトを挟み込んで測定します。



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(https://www.obishi.co.jp/catalog/v-block/582/)


『Vブロック』はその名の通り、V字の精密なブロックの溝にシャフトを乗せ、測定する方法。

どちらが良い悪いというのはケースバイケースだと思いますが、それぞれには決定的な違いがあります。




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まず偏心検査器の場合。
シャフト両端の軸で支持するので、軸の傾きは中心に向かうほど振れが大きく表示されます。

基本的にベアリング支持部が一番重要ですから、その部分にダイアルゲージを当て、さらに振れ幅のスケールを大きくして測定することが出来ます。




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次にVブロックの場合。
まず最初に、ゲージの値は偏心検査器と正負が逆になるので、『ハの字』をイメージする時に注意が必要です。

で、この場合ベアリング支持部をブロックに置いて測定するので、そこから一番離れたシャフトの先端の振れ幅が一番大きく表示されます。

しかし、シャフト先端部は左右で径が違っていたりテーパーになっていたり、長さも違っていたりしますので、測定ポイントとしては適切とは言えません。

なので、現実的にはVブロック近辺にダイアルゲージの針を置くことになると思いますが、そうすると振れ幅のスケールが小さいのでゲージの精度が重要になってしまいます。最低でも1/1000mm。

ただ、芯出しの動画などを見る限りプロでもVブロック近辺で0.03mmレベルでヨシとしてますので、それだとシャフトの先端ではさらに振れていることになります。




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仮に中心からVブロックまでを30mm、そこからシャフト先端までを100mmとした場合。
ダイアルゲージの値で0.03mmということは、半径で0.015mmとなります。つまり傾きの角度は0.028°。その条件で先端は0.06mm、直径で0.12mm振れているということになるのです。

これは、



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この時の測定条件にかなり近い状態となります。この時はベアリング部で支持して回転させ、先端で測定してますので振れ幅は大きく表示されます。


ちなみに先ほどの条件では、Vブロック部を0.002mmの振れで合わせたとしても、先端部では0.008mmの振れが残ってしまいます。

なので、測定ポイントは一番振れの大きく出る場所にするのが理に適っていると考えます。ただし、そのレベルの『調整』が出来るかどうかはまた別の話ですが。。。


クランクの芯出しにおいて、『振れ幅0.03mm』と数字だけ聞いても、どういった測定方法をとっているかで数字の意味するものが変わってくるので注意が必要ということになります。




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さて、それでは実際に測定していこうと思うわけですが、旋盤を利用するにしても、一体どうやるか?という所から考えなければなりません。片方はチャックに掴んでしまう?

いやいや。それではいけません。





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シャフトとウェブの直角が出ているのを前提とすると、チャックでシャフトを掴んでしまうとそちら側だけ見かけ上は強制的に『振れナシ』となってしまうので、反対側のシャフトだけで合わせることになってしまいます。

そうすると図の様にかなり歪な形に修正されてしまいます。
『ハの字』はあくまで、クランクピンのはめ合いがウェブのそれぞれに対して『ナナメ』という風に考えなければならないので、この方法で芯を合わせても『真』とは言えません。(この方法でやってる人も観測しましたが・・・)


実際は1/100mmレベルの話なので、図の様に極端に歪な形になるわけではありませんから、気持ち的には『芯が出た!』と思いたくもなるでしょう。しかし、ここは厳密に考えなければなりません。


なので、やはり両端の『芯』で支える必要があります。


しかし、ちょっとまってくれ!?



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この部分はどうしたら良いんだ!?



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芯の出てない、まっすぐでは無いものを支持するのですから、芯を捉える場所は図の様に斜めにアプローチされてしまうことになります。
例えばこれを無理やり押し込んだとしたら、その力でシャフトが修正される方向に力が働きますので、測定の正確性に欠ける。

したがって、ここはこのまま軽く『乗せておく』ので良いのではないかと考えました。偏心検査器がどうなっているのかわかりませんが、例えば仮にベアリングなどが使用されているとしても理論上は変わりませんから、やはり『乗せておく』ことしか出来ません。回転する部分がシャフトかベアリングか、という違いでしかありません。

そういう意味では、Vブロック上で直接シャフトを回転させるのと近いと言えるでしょうね。場所が先端の凹みに変わっただけ。




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というわけで、やるべきことが解ってきました。旋盤のチャックと芯押し台に取り付ける、テーパー支持具を作れば良いのです。




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芯押し台の方はこれがあるんですけど、これの精度がちょっとアヤシイので、新しく作ることにします。


結局はなんか削る。そういう流れになるわけで笑








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by tm144en | 2025-09-26 01:05 | bimota 500-Vdue | Comments(0)

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