【500-Vdue】(第12話:フォークアジャスター製作③)<第6章:サスペンション>〜目覚めよ!冥界の支配者〜
2025年 08月 19日
アルミの削りパーツだからと言って、なんでも作れる気になったら大間違い。































というわけで⑦の加工。アジャスタースクリューをねじ込むM6P0.5のネジ穴の下穴となる、φ5.5mmの穴加工を行います。この部分は手前からφ11mm、φ9mm、φ8mmとなっているので、まずは一番小さい穴を空けてしまおうという作戦です。
とはいえ、5.5mmのドリルで55mmも掘り進むのはなかなか緊張の走る加工となります。穴が深くなればなるほどドリルの抵抗も増えるので、失敗のリスクも上がります。
まぁ、5.5mmのドリルならそうそう折れることはありませんが、油断は禁物。

まずはセンタードリルで芯を削り、

5.5mmのドリルで掘り進めます。M6部分を過ぎてもその奥はM10のスペースとなるので、55mmと言わず根元までビッチリ削ります。

無事φ5.5mmの加工を終えたら、お次はφ8mmの加工。ただ、φ8mmの奥はアジャスタースクリューの座面として必要なので、平らに仕上げる必要があります。なので、本来ならエンドミルの出番。
ですが深さが46.3mmもあり、いきなりエンドミルだけで掘り進めるのは切削抵抗が大きいので、一旦ドリルで空けてから座面の所だけエンドミルで仕上げるという手順の方が無難だと考えました。

私の芯押し台にはメモリが無いので、目印の部分にノギスを当てて削った深さを判断します。2つ上の画像にあるように、0.5mmのフィラーゲージにドリルの刃先を当て、そこから46.3+0.5の深さまでノギスで測って芯押し台をキッチリ進めるようにします。

削った部分は見えていないので、測定したものだけが頼り。キチンと削れてるハズだと祈るばかりです。

そしたら一旦、アジャスタースクリューを差し込んで、今開けたφ8mmの穴へのはめあいの感触を確認しておきます。

この先端の出っ張りの径が約φ8mmなので、穴にちょうど良い感じでハマっている必要があります。最終的にはOリングがあるのでそれに依存する格好にはなりますが、出来るだけ少ないスキマにしておきたい所。
8mmのドリルといっても、φ8.00mmで削れるわけではありません。少し広く削れてしまうので、その分すきまが広がってガタつきます。

確認が済んだら、8mmのエンドミルで座面の位置まで正確に削ります。

突き出し量をぴったり深さに合わせておくことで、削り過ぎを予防。

お次はφ9mmの穴。本当ならエンドミルの出番なのですが手持ちがありません。ただφ8mm側との境目は見本を見る限りキッチリ角が出ている必要は無いので、ドリル切削で妥協します。

φ8mmスペースである20.8mmの深さには余裕があるので、φ9mmの削り量はそこまで正確である必要はないとは思うのですが、一応正確に削っておきます。
削る位置はドリルの先端ではなく、テーパーの終わり。φ9mm部分の位置までとなります。

まだM6P0.5のネジ山加工をしていないのでスクリューは途中までしか差し込めませんが、ここまでは順調に出来ていますね。ガタツキもごくわずかで丁度良いといった感触。クルクル回す所なので、ある程度すきまに余裕は必要ですからね。

さて、こっち向きの最後。φ11mmの内径加工を行います。ここは最終的にカラーを圧入する部分になるので、内径はφ11.00mmにキッチリ仕上げる必要があります。まぁ、キッチリじゃなくてもカラーの方で調節は出来ますけども。

で、そのためにわざわざ最初に用意した、内径旋削ホルダーでしたが・・・

あ・あれ!?
は・・・・はいらん・・・
そっかー。先端のサイズはφ10mmにすっぽり収まる形状でしたが、刃の位置を中心に持っていくと下にはみ出ちゃうってことか。
いや〜〜〜〜〜
せっかくホルダー作ったのに〜〜〜〜!!!
ーーーー時刻は午前4時。休日の残り時間があと1時間に迫り、ここにきて想定外のミステイク。
逸る気持ちを抑えつつ、なんとか使えそうなバイトがないかを探します。

削る深さが6mmだけなので、丁度良いのがありました。削らなくてもこのまま使えそうです。

念の為、刃先だけ焼き固めておきました。

さぁ急げ!
慌てず急げ!!

φ11.01mm。合格!!
4時17分。
さぁこれで終わりか!?と思った矢先、突如として『ある懸念』が浮かび上がります。

というのはこの先端のφ14mmの部分に関して。設計図ではφ13.95mmとしてましたが、実はあれは結果論でして、

この時点ではまだφ14.00mmで仕上げてありました。
しかし、内径のはめあい面の加工を行った時にふと気がついたのです。
「アレ、圧入したら膨らむんじゃね!?」
そう。φ11.01mmに加工しましたが、ここに例えばφ11.02mmのカラーを圧入すると、外径はおおよそφ0.01mm程度膨らんでしまいます。ということは外径がφ14.01mmくらいになってしまうのです。

この部分にはプリロードアジャスターの青いパーツを通すのですが、φ14.00mmで仕上げてあると通すのがカツカツなんですよね。カツカツ好きの私としてはそれで良いと思っていたのですが、もしかするとカラーを圧入したらこれが入らなくなってしまうかもしれません。

なので切り込み0.01mm。φ13.98mmに仕上げ直しておきました。圧入のしめしろは0.01mmで良いと考えているので、0.02mm削ればおそらく大丈夫なハズ。
4時30分!!!

さぁラスト!!
最後はこれを突っ切りで無事切り落とせば、今日の目標は達成!!
設計図に始まり、内径バイトホルダーやU溝バイトを作るなど、ここまで作るだけでもなんやかんやで12時間もかかってしまった今回のパーツ。
でも、どんなに時間が掛かっても、最後の最後に完成したパーツを眺めたら全てが報われます。
そう。その達成感こそ、至福の時間。ただ買ったモノではない。自分の力で作り上げたからこそ味わえる『モノへの愛着』があるのです。
だからこそ、やめられない。私は『造る』ことをやめられない・・・・

この達成感を知ってしまったからには・・・
・・・
・・・
・・・

この達成感・・・・
・・・・
・・・・
・・・・

この・・・・


by tm144en
| 2025-08-19 00:05
| bimota 500-Vdue
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