【500-Vdue】(第10話:1次圧縮容積⑧)<第5章:測定>〜目覚めよ!冥界の支配者〜

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前回、無事圧入に成功した測定用延長アタッチメント。



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次に着手するのは、ダイアルゲージを座面で固定するためのプレートの製作。




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ウェブの高さで測定する時に使用した、チャレンジ用を改造したプレートでは今回の測定に使用出来ません。




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というのも、この様な格好で測定するので、コンロッドを通すための穴が必要になります。チャレンジ用のプレートに穴を空けてしまうのは忍びないので、新たなプレートを用意しました。



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フライス盤にセットし、くり抜き加工を開始。

ちなみにこのアルミプレート。ホームセンターに常時在庫されているA5052の10mm厚の板材になりますが、厳密に言えば上下面の精度は保証されていません。つまり、定盤のような使い方は出来ないということ。

とはいえ、このプレートを定盤に乗せてもカタカタ動くようなことはありません。側面は切断加工のみで精度は低いですが、上下面は製品クオリティのためにサーフェース研磨的な何かで処理されているので、面精度は非常に高いと言えます。

なので、今回のように限定的な条件では『測定補助器具』として充分機能すると考えています。




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さて、くり抜き加工に関してですが、今回は先にZ軸で厚さ方向を貫通させ、その状態でXYを削っていく方法でやってみました。この方法だと切削抵抗が大きくてなかなか削りづらいことがあるので、いつもならZ軸でちびちび削る方法をとりがちでした。

ですが、そうするとくり抜きの内面の位置はXYのメモリでしっかり管理しないとガタガタになってしまいます。なので、内面の仕上がりを重視すると今回のやり方の方がやりやすいということになります。

出来るだけ切削抵抗を減らすため、使用する刃径はφ5mmのスクエアエンドミル。これを比較的高速回転にし、ゆっくり削っていきます。
φ5mmあればそうそう折れることは無いと思いますが、送りを焦るとエンドミルを折ってしまう危険性があるので、焦らずゆっくり作業します。





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50分ほどかけて、20mmの正方形くり抜きが無事完了。




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そしたらお次は、ダイアルゲージの取り付けアタッチメントを固定するネジ穴の加工。




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M12P1.25のタップを立てます。




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各部面取りをしたら、プレートの完成☆



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いや〜〜〜イイっすよこれ〜♪

なんか『くり抜き』がカッコいいですね☆

ただ、面取りを行ったのがあのカッターみたいなやつで削っただけなので、直線部は良いのですがカーブの所が微妙にザラついているというか、仕上がり品質としては上出来とは言えません。
今回の製作物に関しては別にどうということはありませんが、今後カッコいいモノを作る時には、やはりちゃんと面取り用のエンドミルを使用した方が良いですね。
このカッターのヤツは簡易的な面取りであって、仕上がり用としては使えないでしょう。

ただし、面取りカッターも良いヤツがあるので、そっちは切れ味が鋭くて綺麗に仕上がるのかもしれませんが。




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というわけで、これにて測定器具の完成と相成りました。




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これをこのように座面に乗せた状態で、クランクシャフトにダイアルゲージの先っちょを当てて測定します。




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測定方法としては、まずこの状態でクランクシャフトにゲージの先端を当て、少しずつ横にズラしてゲージの値が一番高い所を探ります。まずはそれで4箇所を測定。




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そしたら次に、クランクシャフトの測定面の径を測定。左右で太さが違いますし、




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なんと上下でも微妙に値が違うので、この部分を計算して4箇所の差を求めます。




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なかなか測定結果が揃わず苦戦を強いられましたが、何度もやっているうちにだんだん再現性が出てきました。




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そして最終的な結果がこちら。


上クランク左側を基準値とし、その面との差で他の3箇所の値を求めました。その結果、まず上クランク側に関しては右側に座面が0.0325mm低くなっていることが判明。これは、座面とクランクシャフトとの相対値なので、座面に対しクランクシャフトが斜めなのか、クランクシャフトに対し座面が斜めになっているのかは今回の測定ではどちらとも言えません。

つまり例えば、座面に対しクランクシャフトが斜めになっていると仮定すると、他の横軸。ミッションシャフトやクラッチなどの軸とクランクシャフトの平行が出ているかどうかを確認しなければなりません。これでもしクランクシャフトだけが斜めになっているのであれば、クランクベアリングのハウジングの加工に問題がある可能性が非常に高いことになります。

逆にミッションシャフトなどとの平行がきっちり出ているのであれば、座面側が斜めになっているということになります。


続いて下クランクに関しては、こちらは当初の目論見通り、上クランクに対して全体的に座面が低くなっているので、その分容積が少ないことの証明に寄与すると考えられます。
しかしながらこちらに関しても、左右で0.04mmの傾きが発生しており、なおかつ上クランクとは逆の傾きになっています。

数値自体は0.0325mmと0.04mmとほぼ近似値なので、この値からある仮説が成り立ちます。



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図で表すとこういう状態。上クランクは左が低く、右が高い。下クランクはその逆。

エンジン製造時点においての、シリンダー座面加工をどのように行っていたかは定かではありませんが、仮に、



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こんな感じで大きなフライス盤にかけていたと仮定します。

そしてポイントは、そのフライス盤の精度が0.04mmほどズレていた場合。画像のように面切削すると、向きを変えた時に反対側が斜めになってしまうのです。
XYZ、どの軸がどのように傾き、そしてどのような向きで切削したかまでは分かりませんが、いずれにせよその条件においてワークを『反対向き』にすることで、傾きが逆になるという現象は説明が付きます。

おそらくこんなところではないかと。


つまりこのエンジンを作ったモリーニ社は、

めちゃめちゃいい加減な設備と技術

だったのではないかと想像されます。


今回、座面が左右に傾いているだけだと仮定すると、まぁ0.04mmレベルであればそこまで騒ぎ立てるほどのことでは無いのかもしれません。もしかすると、他のメーカーも大抵その程度の公差で作られている可能性もあります。

しかしながら問題はそれだけにとどまりません。その狂ったフライス盤で他のエンジンパーツも切削しているとなると、他全てが斜めに切削されている可能性は非常に高く、それらの組み合わせ次第ではズレの値は2倍3倍に膨れ上がることにつながります。

つまり・・・・

え〜っと・・・・

え〜っと・・・・


DO・RO・NU・MA


泥沼












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by tm144en | 2025-07-17 00:05 | bimota 500-Vdue | Comments(0)

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by だいちゃん