【TL125】チャレンジのステップ移植大作戦!(その3)

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内径用クランプを製作し、これでようやくチャックへ固定出来るようになりました。

固定ポイントはこの内径クランプ1箇所のみ。通常の切削であればもう1箇所欲しいところですが、今回に限っては固定ポイントと切削面がすぐ近くにあるので、切削抵抗によるワークの回転は起きないだろうと判断。このまま削ってみることにします。

強いてあげるなら、ステップの踏みしろがチャックの爪に当たっているので、これで共周り防止はなると言えばなります。固定はされていないのでアレですが。




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フライス盤にセットし、芯を出します。




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ステップ部分と固定クランプとの隙間がわずかしか無いので、5mmのエンドミルで切削。いや〜ギリギリです!



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切削量は2.8mm。ステップが1回転したらZ軸で主軸を下げ、徐々に削っていくわけですが、その1回の切り込み量がなんと0.05mm!!


硬え〜〜〜〜〜〜!!!!!


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クソミソかてぇー!

なんこれ!?なんなんこれ!?!?

BMWなに考えてるの?石頭なの!?

バカみたいに硬いんですけど!!!


固定が弱いとか、フライス盤の剛性が低いとか本質的な原因は別になりますが、それにしたってこのステップはかてー!

当然スチールだと思いますが、金型っぽいバリが見えますし、もしかすると鍛造なのかもしれません。キリコは鋳造っぽいんで、炭素含有量がメチャメチャ多いのかな?薪ストーブみたいな?

金属加工の現場のことはよく解りませんが、クランクシャフトでも作るんですか?くらいに鍛え抜かれたスチール材の様相を呈してますね。


2.8mmを削るためには、実に56回転!







当然手で回してますので、もう一生分ターンテーブル回しましたよ笑





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切削時間1時間。1回転約1分ですね。

ですが、苦労した甲斐あってキッチリ綺麗に仕上げることが出来ました☆

そして緊張の取り付け確認は・・・・





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バッチリだぜ\(^o・・・・


・・・・いや、ちょっとまった!



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ピンが違うんですよ。



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チャレンジはφ10mmですが、TL125はφ8mm。したがって、上の取り付け確認はφ10mmの穴にφ8mmのピンを挿した状態。ですので、それっぽく付いたように見えても、まだ厳密には判りません。ピンのはめ合いをきっちり合わせる必要があります。



ーーーーーじゃぁどうするか?




<選択肢①>ステップブラケットの穴をφ10mmに拡張し、チャレンジ純正のピンを使用。

<選択肢②>ステップのピンを通す穴をφ10mmからφ8mmに縮小。


以上の2つのアプローチが選択肢としてあります。このどちらかで解決するしかありません。


加工の容易さとしては、<選択肢①>のブラケット穴拡張の方になりますが、ブラケット自体の強度が未知数。肉厚1mm減少くらいなら問題無いと思いますが、少しでも強度が落ちる可能性があるなら、出来るだけ避けたい手段と言えます。

となると、取れるのは<選択肢②>の方。ピンサイズはTL125がもともとφ8mmなのですから、それ自体の強度に問題があることにはなりません。チャレンジがφ10mmなのは、ステップの硬さからも察するに質実剛健主義のドイツならではの、過剰とも言える強度設計によるものだと考えられます。
ガタイの良いドイツ人が時速180キロでオフロードを疾走するレベルに余裕を持って対応出来る剛性ですからね。過剰ですよ、カジョー。

tmも確かφ8mmだったと思いますし、ムルチに至ってはφ6mmですからね。なので、ピンサイズに関しては8mmで十分であると言って良いでしょう。


ーーーーというわけで、ステップの穴にピッタリはまるカラーを入れて、ピンサイズをダウンさせる加工を行うことにします。



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そのためにはまず、ステップの穴径を1/100mmで測定しなければならないのですが、




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何度測定しても、測定ポイントを変えると直径が変わってしまいます。つまり、ちょっと楕円になっている。

それもそのはず。このステップに全体重の半分を乗せて長いこと走ってきましたから、負荷のかかってるポイントが歪んでいてもおかしくはありません。あんなに硬かったステップですが、長い時間をかけると変形はするのでしょう。



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この辺のことはちゃんと正しく理解できていませんが、おそらくこういう感じだと思います。
ステップに乗せた荷重は、ピンを軸にしてフレームを押し付ける力に変換されます。

ステップに乗せた荷重は全体に伝わっていますが、構造的にピン取り付け部に負荷が集中していると考えられます。その際、内径の上面フレーム側(45度くらいの位置)をピンが押す格好になるので、ステップにはピンを境に両側に引っ張られる力(引っ張り応力)が働いていることになります。

したがって、この黄色い矢印の方向に穴が楕円に広がると考えられるのです。

測定したポイントを見ても、おおむねピンがステップを押してる方向の径が広がっていたので、仮説とも一致します。


で、一旦話を置いときまして・・・




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圧入するカラーの材料に関してですが、候補が色々あります。画像は左からA6061、NAK55、クロモリ、アルミニウム青銅。

今回は強度や剛性が重要ですので、出来るだけ丈夫な材料ということでA6061はまず除外。この中で一番強度があるのは、粘りを含めるとクロモリですが、硬度と引っ張り強さではNAK55となります。

しかし、クロモリは切削面を綺麗に出来ません。今回1/100mmレベルで圧入をコントロールしなければなりませんので、切削面の仕上がりは極めて重要となるのです。

したがって、NAK55かアルミニウム青銅が適した材料・・・・だったのですが、長さが足りない!!
1個分の長さずつしかないので、右がアルミ青銅、左がNAK55というのも変ですよね笑

なので、今から用意するとなると完成は1週間後になってしまいます。

「そんなに待てない!」


・・・ということで、さぁコマッタ!

仕上がりの良さでいくとA6061となりますが、肉厚1mmのカラーですから、A6061の引っ張り強さでは流石に心もとなさ過ぎます。
となるとジュラルミンの2017か超ジュラルミンのA2024も在庫でありますが、そちらは径が大きいので、φ10mmまで削るのは大変だし勿体無い。


うぅ〜ん・・・困ったコマッタ!

材料が無いのが困ったな・・・・


あっ!!



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そういえばこんなものがあったんだ!すっかり忘れてました!!

最強アルミのA7075φ20mmの丸棒です。送料無料の帳尻合わせでたまたま買っておいたものがあったのを、すっかり忘れてました笑
必要があって買ったわけじゃないので、記憶に残ってませんでしたね。

これならもう十分と考えて良いでしょう。肉厚1mmと言っても、カラーにかかる負荷は圧縮方向だけですから、強度的には問題ありません。十分カタイです。


ーーーーーというわけで、材料が決まったのでしめしろの設定値を考察。

まず、アルミはしめしろを多くし過ぎてもそれ以上の圧入にはならないという特性があります。これは、アルミが鉄のように『弾性域』が無いという特性によるもので、しめしろが大きい(=歪みが大きい)と、そのまま塑性変形してしまうからです。圧入の力というのは、弾性域によるいわば『バネ』のような力で抑えつけている状態ですので、応力がそのまま塑性変形してしまうアルミではしめしろの強さに限界があるということになるのです。

その特性を利用し、少し大きめのしめしろにして楕円に馴染ませてみようと考えました。

具体的には、新品状態の穴径は10.22mmであったと考えられるので、10.25mmに広がっている部分も考慮し、最大の締めしろを0.03mm。つまり、圧入するカラーの外径を10.25mmにしてみます。10.22mm部分に対してはちょっとキツいのですが、先の理由からキツい部分は塑性変形してグイグイ入っていくハズ。



さーーて、うまくいくのでしょーか!?




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by tm144en | 2025-03-25 01:40 | HONDA TL125 | Comments(0)

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by だいちゃん