【ITALJET改】チャタリングを改善せよ(構造再構築その13・アーム垂直固定/ベアリングはめ合い考察)

ねぇ?どっち?

どっちがズレてるの!?



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アームの垂直を確認する為に製作したジグ。それをベアリングのハウジングに通すと、反対側で引っかかることが判明。
一応自作のジグであるが故、ジグが曲がっている可能性も考えられます。なので、ジグを回転させてズレが移動するかを確認するも、残念な結果に。やはりアームの方がズレている・・・

ステアリングシャフトのセンターを左にズラし、片持ちスイングアームのバランスを取っていたのとは違い、ベアリングの芯がズレているのは問題があります。
とはいえ、ズレはごくわずかなもので、軽く叩けば入っていくものではある。実用上問題ないと言えるし、もしかすると絶妙な予圧になってさえいると考えることもできます。

物事の真実は、往々にして見えにくい。




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ともかく、このジグを信じて、アームを垂直に取り付けることに。
これで固定して穴を拡張することで、ズレていた軸は改善されることになります。それで良いのかは別として。



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あらかじめ差し込んでおいたジグの、旋盤の芯押し台で付いた傷に、まずはフライス盤のチャックに取り付けたセンターピンで位置合わせ。




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その状態でミーリングテーブルを固定し、チャックでジグを掴み、アームの固定ボルトを締め付けます。




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フライス盤を上げていき、スムーズに作動すれば垂直固定が完了となります。

理屈としてはそういうことですが、それがなかなか上手くいかないのが現実。わずかでもズレるとフライス盤がスムーズに上がらなくなるので、そのつど各部の調節をする必要が出てきます。




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気の済むまで調節ができたら、ドリルに取り替えいよいよ本番!おまちかねの穴拡張・・・・





の、前に・・・




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ベアリングはめ合い問題を考えます。
画像が今回新たに私が選定した、シール付きオープンエンドタイプのシェル型ニードルベアリング。サイズは純正よりもワンサイズ大きなもので、外径が21mmとなります。

なので、純正の20mmのハウジングを21mmに拡張するというわけなんですが、一つの懸念が生じます。


21mmのドリルで、本当に21.00mmの穴が空けられるのか?

いや、むしろベアリングのしめしろを考えると、20.97mmとか、それくらいの穴にする必要があるのではないか?



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それらの疑問点を解決するために、まずはベアリングの外径を計測。すると意外なことに、外径が21.03mmあることが判明。計測位置や他のベアリングに変えても概ね21.03mmという値に収束しました。
つまりベアリングメーカーとしては、外径21mmのベアリングの場合、正確に21.00mmの穴を空けてもらえば、必要なしめしろはベアリング側に与えてある。そういう考え方なのかもしれません。

ですが、私がそもそも21.00mmの穴を空けれるという確証がありません。21mmのドリルを使用し、穴がわずかでも広がってしまったらベアリングにしめしろが与えられなくなってしまいます。




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そんなわけで、21mmのドリルの他に20.5mmのドリルも用意しました。決して安くないこのサイズのドリルでしたが、穴空け失敗のリスクを考えると安いものです。

20.5mmのドリルでは、21.03mmのベアリングはどう考えても圧入はできません。0.5mmは大きすぎます。しかし、それはドリルが『完璧な』真円で回転していればの話。安物のフライス盤で、回転軸にはボールベアリングが使用されていますので、20.5mmプラスαの穴が空いてしまう可能性が考えられるのです。
とはいえ0.5mmは大きすぎるのですが、それはサイズがそれしかないという現実問題の結果となります。20.9mmなどのドリルの場合、テーパーシャンクのものしかなく、しかも価格は万単位。
私のフライス盤のテーパーはMT-2なのですが、引き込みボルトが必要なタイプなので雌ネジの切ってないテーパーシャンクだと噛み込みが甘くなってしまうのです。この辺もいろいろ規格があるので、要勉強なのですが。




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それでまぁドリルの方を計測してみると、あらなんと!21mmのもので20.9mmという結果に!刃の位置で計測するのが難しいので、画像の位置で行ったのですが、ここだと若干細い可能性もあるかもしれません。わかりませんが、いうてドリルのメーカーは『THE CUT』という丸一切削工具株式会社のものなのでまぁ信頼に値するメーカーであるとは思います。
なので、計測ポイントに間違いがなければ、ドリル刃の径の設定という可能性もあるのかもしれません。大きく空いてしまったものは取り返しがつきませんが、穴が小さい分には修正は効きますからね。

となると、回転がわずかに偏心していても、0.1mmの余裕はあるということになります。



とはいえ、こればっかりは机上で空論しててもラチがあかないので実験してみるしかありませんね。
流石にぶっつけ本番はリスクが高すぎます。



というわけで次週に持ち越しーーーー٩( ᐛ )و




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Commented by 犬のさんぽ at 2023-01-30 12:16 x
始めて書込みます。ベアリングを入れる穴加工ですが、だいちゃんさんの予想のとおり、21mmのドリルで開けるのはマズイです。たいていは21mmより大きな穴になります。ここは要リーマー仕上げです。リーマーを使うには20.9mmのドリルが必要なのですが・・・。
Commented by tm144en at 2023-01-31 00:29
コメントありがとうございます!

そうなんですよねぇ。でもなんとか今回はイケそうな気がします!
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by tm144en | 2023-01-28 04:31 | ITALJET DRAGSTER200改 | Comments(2)

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