【tm125EN】125返り咲きプロジェクト(ラジエターコア取付)(余談:風とバイク)

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「風を感じる為にバイクに乗る」

そう語る人がいるが、果たしてそうだろうか?
『風』とは、ズバリこの地球上の大気の流れ。その流れを肌で感じる為には、人は静止した状態になければならないのではないだろうか?
静止した状態で肌にあたった、透明な流れてきたものが『風』である。

では、歩いた時、走った時、自転車に乗った時、そしてバイクに乗った時。その時正面から体に当たってくるのは実は『風』ではない。それは、大気のかたまりそのものである。
つまり、我々は動くことで大気のかたまりにぶつかり、その時に『風』にあたったのと同じような感触を得るが、本質的には全く違うということである。

『風』を感じるということは、すなわち動いていないということ。
バイクに乗って感じているのは、『風』ではなく『大気』という名の『壁』にぶち当たっているのだ!

歩くよりも、走るよりも、自転車よりも強く強く体にぶつかってくる『壁』。その『壁』を押しのけ、ひたすら前へ前へと進む。それがバイクなのだ。
だから、生半可な考えで乗るものでは無い。確固たる意志と強い信念がなければ、すぐさまその『壁』に打ち倒されてしまう。

「風を感じる為にバイクに乗る」?

違う!

「強く生きる為にバイクに乗る」


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ーーーーーさて、唐突な語りはこの辺にして(笑)

先日フィンを綺麗に補修したラジエターコアをフレームに取り付けていくことにします。

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と思ったのですが、よく見るとホースバンドの部分に泥が残っていました。

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外して綺麗に拭き取り、シリコンオイルを塗布します。

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バンドの方は歯ブラシで磨き、油を塗っておきます。

さーこれで取り付けれると思ったのですが・・・


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なんか、アルミの表面がイマイチ綺麗じゃないので、

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コンパウンドで磨き始めます。
もー気になり出したらどこまでも!

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比べると、まぁまぁ綺麗になったでしょう☆

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これでやっと取り付けが完了!

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ヘッドライトカウルへ繋ぐ配線関係が通るので、取り付けは慎重に行います。

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いわゆる「ガイシャはすぐ壊れるから派」の方々は、こういう部分の作業があまり上手ではないのかなと思いました。というかおそらく、日本車のこういう部分が、結構いい加減な処理をしても特に問題にならない設計になっているから、それに甘んじて技術が磨かれてないのかもしれません。

『ガイシャ』は往々にしてポテンシャル重視で設計されているのが多いですが、特にレーサーならその最たるものでしょう。
究極のマシンポテンシャルを発揮させる為、クリアランスというクリアランスは徹底的に詰められ、『余裕』などというものは殆どありません。

例えば、

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このホースバンド。
止める位置をちょっとズレた位置にすると、

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このようにエンジンに当たってしまいます。

この状態で長時間使用すれば、段々とエンジンが削れてきてしまいます。
エンジンならまだしもですが、相手が配線やガソリンタンクなんかだと、即大きなトラブルになってしまうでしょう。

クリアランスが多分に設けられ自由度の高い設計の代わりに、発揮出来るポテンシャルが低くあまりカッコよく無いマシンと、キッチキチのクリアランスで作業に神経を使う設計でも、至高のポテンシャルやデザイン性を有するマシンの、どちらがよろしいですかというだけの話なのです。

にも関わらず、設計理念を理解せず、ただただ二言目には「壊れた壊れた」と呪文のように唱えるようでは、冒頭で語った「確固たる意志と強い信念」は無いと言われても仕方がありません。

だって、転んだら死ぬんですよ?

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by tm144en | 2020-10-14 04:15 | tm125EN | Comments(0)

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