【tm250ESEN】スイングアームピボットグリス交換他
2020年 03月 08日
リンクに続いては、スイングアームピボットのベアリングのグリスを交換します。
新旧スイングアームを比較してみました。
アームの形状が変わっているのですが、重さを計測した所どちらも4kg弱でした。
気になった点は、
チェーンアジャスターの溶接の違い。
古い方は『Y』の字になるように溶接されていますが、新しい方はそれがありません。
裏側も同様。
溶接の箇所が少ない方が見た目が良いのは解りますが、強度を落としたのでは本末転倒。当然この溶接で十分だからこうなっているのでしょうけど、なぜ大丈夫なのでしょう?
一つ思いついたのは、アームの肉厚が違うのかもしれないという点。
古い方に比べて若干引き締まってスリムな形状に変更されているにも関わらず、質量にそれほどの違いがなかったということは単純に厚さが増していると考えられます。
肉厚が薄かった古い方は、チェーンアジャスター部分を溶接するにあたって接続部分だけの溶接では強度が足りないので、奥側に『Y』字になるように溶接箇所を増やした。
しかし、肉厚が増した新しい方は接続部分のみの溶接で十分な強度が得られた。
そういうことではないかと思います。
性能の面で、新しい方がどれだけ優れているのかは見た限りでは判断できませんでしたが、単純に美しさの点だけで考えれば新しい方がカッコイイですね☆
それともう一つ、
溶接ビードの盛り方も、新しい方が細かくなっていました。
溶接のことは全くの無知なのでこの違いに付いては何も判らないのですが、何となくいっぱい付いてる方が丈夫そうで良いですね(笑)
ピボットに使用されているベアリングはINA製でした。125で交換した時はSKF製だったので、品番が違うのかと思って調べてみましたが、どちらも同じでした。
まぁ、tm側からすれば『SKF』だからとか、『INAだから』とか、そういう基準でモノを選んでいるわけではなく、自分たちの要求する精度や剛性を満たしているかどうかが重要なのであり、それを踏まえて仕入れ価格や供給体制などの状況で仕入先が変わるのかもしれませんね。
というか、そんなことよりもっと気になることがありまして、
ベアリングがずいぶん奥まった所まで圧入されているんですよね。
'07 125はこの位の位置でしたので、かなり違います。
何となくのイメージでずが、ベアリングはなるべく外側に開いて支持してあった方が安定性が高いのではないかと考えているので、'20のこの位置はどうもいただけません。
が、まてまて。よくよく確認してみると、実は構成パーツが違うことに気がつきます。
'07はこのようにベアリングの両端にはOリングしかないのですが、
’20にはこの金属製のカラーが増えていたのです。
そういえば144の時はどうだったべか?と思って調べてみると、
144の時も付いていましたので、もしかするとアルミフレームになったことで採用されたのかもしれませんね。
Oリングを直接フレームに当てると、フレームがかなり削れてしまいますから、その対策と考えられます。
リンクだったら、削れたら交換すれば良いという発想でも良いですが、さすがにメインフレームはそうはいきませんから。
・・・・・
あ、でも、
リンクとフレームの当たる部分はそのままだ・・・
う〜ん。解らない・・・・
ーーーーーーーーま、それはさておき
この分の幅を、ベアリングを奥側へ移動させる必要があるのですが、
実際に計測してみると、3.5mm余計に奥に入ってることが判明。
つまり、ベアリングが『奥すぎる』ということになるのです。
おそらく、内側のOリングの位置に合わせたのでしょうけど、やはり私の感覚的に、『可能な限り』ベアリングは外側にあってほしいという考えがあるので、3mmだけ外側に移動させることにしました。
移動量はわずか3mmなので、マーキングしてわかりやすくしました。
プレスにてズラします。
やはり、かなりの抵抗がありました。そりゃそうでしょう。125のアレはやはりおかしかったんです。
そんなこんなで、リアサスペンション完成〜〜!
スイングアームの動きですが、リアショック外した状態で確認した所、作業前より随分滑らかになりました。
・・・・
・・・・
と、その前に、
ブレーキペダルのピボット部分のベアリングのグリス交換も忘れずに☆
Commented
by
Babu
at 2020-03-09 21:42
x
作りが良くて満足度の高い車両ですね。
スイングアームの新旧の違いですが、旧型はアルミの角材の
後ろ部分を絞るために切り込みを入れて溶接しています。
新型はアルミの角材をハイドロフォーミングで膨らませて
その形状に加工しているのだと思います。
多分幅方向の曲げ加工もハイドロではないかと思います。
機械曲げだとシワや凹みが内側に出るので比べてみると
違いがよくわかると思います。新型、コストかかってますよ。
スイングアームの新旧の違いですが、旧型はアルミの角材の
後ろ部分を絞るために切り込みを入れて溶接しています。
新型はアルミの角材をハイドロフォーミングで膨らませて
その形状に加工しているのだと思います。
多分幅方向の曲げ加工もハイドロではないかと思います。
機械曲げだとシワや凹みが内側に出るので比べてみると
違いがよくわかると思います。新型、コストかかってますよ。
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Commented
by
tm144en at 2020-03-10 17:19
なるほど!旧型のはすごく納得しました!ありがとうございます!
ハイドロフォーミングという方法があるんですね☆勉強になりました!
ハイドロフォーミングという方法があるんですね☆勉強になりました!
by tm144en
| 2020-03-08 20:59
| tm250ESEN
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Comments(2)