【tm125EN】125返り咲きプロジェクト(リンクベアリング交換その3)

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自社製ベアリングはステムベアリングでした。失礼しました。ホイールベアリングはSKF製です。
ただ、自社製と言っても、さすがにベアリングを1から作っているということではないでしょう。おそらく、tm社の指示で設計されたベアリング、ということなのだと考えます。

しかしそれ自体はよくあることで、たとえばSKFと刻印されているベアリングだからといって、標準ラインナップの同サイズの物が車両で使用されているものと必ずしも『全く同じ』とは限りません。それは、ベアリングにとってとても重要な『内部すきま』に違いがあるからです。
代表的なもので言えば、ボールベアリングの『C2』や『C3』といったのがあります。

想像の範疇を越えれないのですが、車両メーカーがベアリングメーカーにベアリングを依頼する際、ベアリングメーカーの持っている、とあるサイズの『内部すきま』のラインナップの中から指定する場合と、車両メーカーが『内部すきま』の値を独自で指定し新たに作らせるという2つのパターンがあるのではないかと考えます。
その、後者の場合に車両メーカーの刻印がなされるのではないでしょうか。

ま、いずれにせよ、ただの自己顕示欲でベアリングにわざわざ社名を刻印させているわけではないでしょうから、tm社コダワリのベアリングであることに間違いはないでしょう。


ーーーーーーーーさて本題。

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前回、ピッカピカに磨いた三又リンク。これにさっそくベアリングを圧入させていきます。

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このリンク用のニードルベアリングですが、刻印のある方が表側で、反対側はややテーパー状に加工がされていますので、圧入の方向に注意します。

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圧入はプレスを使用します。プレスの平行は出しましたが、その上に置いたリンクの平行も一応確認。

温度差法も考えましたが、ニードルベアリングははめ合いがキツイ場合が多く、温度差では入れることができない場合が殆どです。
リンク自体を極限まで熱すれば入るかもしれませんが、120℃以上の高温は金属強度に影響を与える可能性があるのでおとなしくプレスで入れる方が無難なのです。
ただその際に、ヒーターガンで若干温めはします。

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圧入の量ですが、Oリングのはみ出し具合にモロに影響を与えるので、コンマ1mm単位で慎重に入れていきます。
抜き取る前に位置を確認するのを怠った為、Oリングの位置を何度も何度も確認しながら行いました。

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っつーことで完成〜☆

休みの日。このリンクベアリングの交換作業だけで終わっちゃいました(笑)
どーーーーーー考えてもこのペースだと遅すぎますが、急いで雑な作業もしたくありません。

やっぱ、『スペアマシン』が必要ですね・・・

Commented by warmeet1126 at 2019-12-12 13:00
その思わせぶりな最後の1文が気になります(笑)
ベアリングはアルミのハウジングでは60℃がベストの様です。
しかし、交換は3回が限度みたいですね。
Commented by tm144en at 2019-12-14 07:03
60ですか!?
それはまた随分と低いですね…
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by tm144en | 2019-12-12 08:41 | tm125EN | Comments(2)

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