アルミ合金
2019年 09月 01日
普段から「ジュラルミン!ジュラルミン!」言うてる割に、全然アルミのことを理解してませんでした。
そもそも「ジュラルミン」とはA2017材のことで、例のリアダンパーシャフトを抜く為の自作工具で購入した材料がこれでした。
で、A2024材を「超ジュラルミン」
A7075材を「超超ジュラルミン」と言い、リアホイールハブダンパーのカラーに選んだのがこの「超超ジュラルミン」でした。
DB7で言えば、おそらくではありますがトリプルクランプやフォークボトム、メインフレームやスイングアームのアルミプレートなどが「超超ジュラルミン」ではないかと考えています。
まぁ、「超超ジュラルミン」って言うのめんどくさいんで、今後も「ジュラルミン」って言っていきますけど(笑)
会話の流れで、(あ、今はA7075のことだな)(あ、これはA2017のことか)と察して下さい。
さて、ジュラルミンを含め、アルミに銅やマグネシウムなどを混ぜて作った物を、「アルミ合金」と言いますが、その種類は多岐に渡ります。
1000番系と呼ばれるものが純アルミで、先ほどのA2017やA2024は2000番系で銅との合金になっています。
超超ジュラルミンのA7075は7000番系で、亜鉛とマグネシウムとの合金になっています。
で、表を見て頂ければ一目瞭然ですが、それぞれの番手の中でもその性質によってさらに細かく分類がされており、なおかつそれらの「調質」の度合いによってもそれぞれの機械的特性に大きな差が現れているのが解ります。
すなわち、一言で「7000番系のアルミで」と言っても、7005と7075では機械的特性が全然違いますし、「7075で」と限定してもなましとT6では引っ張り強さに倍以上の開きがあるのです。
なので、アルミ合金を選定する際は、「○○材のT○で」と言う部分まできちんと把握してオーダーなりしないと、超超ジュラルミンだと思って安心してたらフニャフニャのなまし材が来た、なんてことにもなりかねないので注意が必要です。
あるいは、「この商品は丈夫な7000番系のアルミ合金を使用して……」などと言う売り文句で見かけたりしますが、これも具体的な数値がわからない限り安心出来る代物ではありません。
アルミ合金は見た目にはその違いがほとんどわからないので、それこそDB7に使用されているアルミが7075なのか6063なのかは作った人にしかわからないのです。
つまり、「アルミだから良い」「削り出しだから良い」などという安直な判断はしてはいけないということであり、要するにメーカーがどれだけその商品を「まじめに」造ったか、というのが重要なんだと思います。
アルミの番手や調質の具合で剛性感やしなりが大きく変化しますから、材料の選定はそのまま乗り味に直結してしまいmっす。
バイクのどこにどんな材料を使うか?そういったレベルがちゃんと考えられているかは、我々ユーザーはもはやメーカーを信じる他無いのです。
しかしながら、一つの一番わかりやすい判別方法があります。
それは「金額」
良い材料はコストが必然的にかさみますから、車体の値段に当然跳ね返ります。
要するに、ボッタクリという概念を除けば、「高いマシンは信頼に値する」と単純に判断することが出来るのです。
逆に、同じような造りをした2台のマシンに値段の開きがあるのなら、安い方のマシンの「材質」は疑う必要があると思います。
なんせアルミは見た目じゃわかりませんので、安いアルミ材をピカピカに磨けばそれなりに見えますから。
本当に「価値のあるモノ」を見抜ける「審美眼」を身に付けたいものですね☆
by tm144en
| 2019-09-01 15:57
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