【サンバー】峠紹介記事を振り返って

当ブログに頂いたコメントをきっかけに、北海道の峠ランキングの記事を書き、さらにそこから現地に赴いて道の写真を収めてくるまでに至りました。
いやはや、「ヤりたい!!」と強く思った時の行動力は、なかなかのものがあるなぁと我ながら感心します。
たまーに、良く無い方向に突っ走る事もありますが。。。

ーーーさて、今回峠の写真を撮ってくるにあたっては、サンバー丸で行く事にしました。
バイクで、、、といきたい所ではありますが、写真撮影の過酷さが想像できたので、身軽に動くためにはやはり車が最善、という結論でした。

というのも、例えば

【サンバー】峠紹介記事を振り返って_e0159646_4261947.jpg


このようなアングルの写真は、急斜面を登って撮ったものでして、バイクに乗る様な格好をしていたのではかなりの重労働になる事は明白でした。

そうじゃないにしても、撮りたい風景に出くわすたびに、止まって、降りて、歩いて、撮って、歩いて、乗って、走って、、、、と延々と繰り返すわけですから、それもまた大変。
毛無峠から始まって、パノラマラインを撮り終えるまで、実に5時間程掛かりましたが、身軽な格好で車で行ったにも関わらず、結構疲れが溜まりました。(←ただの運動不足っ!!)

しかし、車は車で大変な場面がありました。そう、駐車です。
撮りたいのは大抵コーナーですが、その近辺に停めるのは大変危険。見通しのきく直線まで移動するか、駐車できるスペースのある場所を探さなくてはなりません。

さらには、「あ、さっきの所、撮りたい!」となった時のUターンも一苦労。後ろを車が走っていたら気を使いますから、なかなかUターン出来ないでダラダラ走ってしまう事もしばしば。そのうち面倒臭くなってそのままスルーしてしまった風景も何箇所かあります。
特に、パノラマラインは車通りが多く、車を停車出来そうな場所も少なかったので、写真がかなり少なくなっています。

逆にケナシは早朝だったので、車通りは少なく、さらにヤル気も体力も満タン状態でしたので、写真の枚数はかなり多く撮ってました。
そんな状態でしたので、ケナシを撮り終えた時点で2時間が経過しており、「おいおい!このペースじゃ全部撮るのに8時間掛かっちゃうよ!」と危機感を覚え、後半は多少ピッチを上げて撮る様にしました。

今回やってみて思ったのですが、1日1峠がベストですね。小峠じゃないですよ、今話題ですが(笑)
坂口杏里のアレは、、、アレですね、、、、て、ゴホン!

で、移動車両はスクーター。2スト125cc位の小回りきくパワフルなヤツを車に積んで現地まで行き、撮影はスクーターで行う、というやり方が良いのではないかと思います。
スクーターなら停める場所にもこまりませんし、乗り降りもラクラク。軽装で十分ですし、一眼カメラも苦になりません。

そして、一つの峠をありとあらゆる角度から撮り尽くす。
そういったのがやってみたいですね。

そもそも前からあった野望なのですが、スクーターでノロノロ走りながら、写真撮影をメインにしたツーリングをしてみたいのです。
今も似たようなことやってはいますが、メインはやはり『走り』の方にあって、『撮る』のは二の次になっています。
なので、良い風景には数え切れない程出会ってはいるのに、写真に収めたのは半分にも満たないのです。

いつも思うのですが、目に撮像素子があって、デジタル信号化されたデータが耳に挿したメモリーカードに記録されたら、どんなに良いだろうと。

ヘルメットにGO-proなどのカメラを取り付ける、という作戦もありますが、それもイマイチなんですよねぇ。
『画質』と『画角』に妥協しなければなりませんし、良い瞬間というのは、やはり動画より写真の方が伝わりやすいですから、腰を据えてじっくりと撮る必要があるので、ヘルメットについてるカメラで適当に撮った画像では、箸にも棒にもかかりません。

写真の話をもう少しすると、『明暗の差』が難しいのです。
人間の目というのは非常に高性能で(あるいは脳であると考えられますが)、明暗の差を瞬時にコントロールすることができるのです。

例えば、バイク越しに夕日を眺めているとします。
目に映っているのは、真っ赤に輝く綺麗な夕焼け空と、それに照らされる朱色に染まる愛機。その両方がハッキリと見えているはずです。

しかし、その景色がよいからとそこでカメラを構えて写真を撮ると、見たままの絵にどうしてもならないという経験をされたことはないでしょうか?

一つは、夕日が綺麗に写るようにすると、バイクは黒いシルエットになってしまいます。
もう一つは、バイクが綺麗に写るようにすると、そらが白くトんでしまいます。

つまり、カメラというのは、目で見たものと全く同じように撮ることは不可能なのです。

ただし、デジタル技術の進歩で、『HDR撮影』というのがあります。『ハイダイナミックレンジ』の頭文字なのですが、要するに、先ほどの場合ですと、夕日が綺麗に映っている写真と、バイクが綺麗に映っている写真とを合成して、目で見えてるのと同じ様な写真にすることが出来るのです。

これで、見で見た幻想的な景色を、そっくりそのまま写真に残して、いつでもこれをみて感動を呼び覚ますことができるぜ、、、、、というのも束の間。なんかしっくりこない。

そう。『HDR撮影』された写真というのは、何の印象も受けない、なんとも薄っぺらい写真になってしまうのです。

見で見たものに一番近い印象の写真のはずなのに、なんでこんなに薄っぺらい印象を受けるのか。

それはきっと、人間の『脳』が素晴らしすぎる働きをしているからに違いありません。
所詮カメラごときに、人間の『脳』に描かれたものと同じものを描くことは、到底できないのです。もはや足元にも及ばない。

だったら、ということで、カメラで写真を撮る際は、

見たものをありのままに撮るのではなく、見たもので感じたことを、人に伝わる様な撮り方をする

というのが、最も重要であり、また難しいことなのです。

先の夕日の光景であれば、よくあるのがバイクのシルエット撮影。
色鮮やかな夕日が一番の伝えたいことなので、バイクはシルエットに留める。
そうすることで、綺麗な夕日の写真としては勿論のこと、なぜかシルエットのバイクにも情が写るのです。

なぜか?

それは『脳』が勝手にそうやってくれるから。
シルエットのバイクに、脳が勝手にストーリーを付け足してくれるのです。
それはつまり、現場で撮影者が感じていた気持ちとまさに同じ。撮影者が見で見ていた時に脳が行っていたデータ処理と、全く同じ作業が行われているからなのです。

それこそが『伝わる写真』というもの。

写真とは、見たままに撮るのではなく、見た時の気持ちが伝わる様に撮る。

今見ているものの『何に』心動かされているのかを、正確に理解、判断する作業。
それを正確に判断したら、今度は写真の枠の、どこにそれらを配置するか、という作業。
露出をどこにあわせるか、という作業(ダイナミックレンジの中心をどこにするか)。

大きく分けると、この3つじゃないかなーと思います。
ちなみにこれは風景画でのこと。

人物はまた全然別です。人物を撮る時は、シャッター速度が全てです。

ブログをやり始めて、写真への興味が再燃してかれこれ8年程。撮った枚数は数万枚にはなると思いますが、その中で『良い写真』と言えるのは、10枚あるかないかといった所。つまりは、下手な鉄砲数撃ちゃあたる状態でして、なかなか写真というのは難しい。

というか、自分がまだまだ写真を撮るだけの『心』を持てていないというのが現状。
1箇所の景色に、何時間でも、何日でも、何ヶ月でも時間をかけるだけのモチベーションが、今はまだ持てません。それよりも走っていたいから。

けど、物事をこだわるのが好きな性格ですから、写真にこだわりたいという気持ちもあります。
しかしそれがあるがゆえに、短い時間でさっくり撮った写真に対して、歯がゆい思いをすることもしばしば。

、、、って、話が逸れすぎ!!!
名前
URL
削除用パスワード
by tm144en | 2016-10-15 05:37 | SUBARU SAMBAR | Comments(0)

カメラとバイクとエトセトラ


by だいちゃん