【DB7】リアダンパーアジャスター構造、組立、考察

アジャスターの部分に「oリングが無い!!」という話がありました。
意識して触ってなかったので、きっと無くしてしまったのだろうと。

ところが、よくよく観察してみると、、、

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どうも、最初っから無かったっぽい傷がついてるように見えます。先端のテーパー状になっている部分に擦れた痕があります。
つまり、oリングが付いていなかった方は、アジャスターのハウジング側に直接擦れてしまっていたのでしょう。

このoリングが無いということは、フルードが絞り穴を通らないで通過してしまいますから、低速側のアジャスターが効いてなかった可能性が出てきます。
ちなみに、oリングが付いてなかったのはリバウンド側です。

ーーーーまぁ、それはそれとして、

高速側のアジャスターの『感じ』を体感してみたい。そんな欲求が出てきました。
例えば、組み上がった状態でダンパーをストロークさせた時の減衰力の手応えは、低速側の穴を通ったものであると考えられます。高速側を試すほど、手の力では勢いよくストロークさせることは困難ですからね。

なので、高速側のみの減衰力の『感じ』を知りたいのであれば、低速側の通路を塞ぐ必要があるわけです。そうすることで、フルードは嫌が応にもリーフスプリングを押し上げなければならないからです。

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真ん中の穴が低速側、その周りにある8個の穴が高速側(リーフスプリング側)となります。
真ん中の穴から入ってきたフルードは、

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赤矢印で示されているように、アジャスターの絞り穴を通ることで、減衰力を変化させています。

で、この『穴』をよ〜〜く観察してみると、、、

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なんと、塞がっている箇所があるではないですか!!
そして、その部分には、

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上の矢印の切り欠き部分があり、下の矢印の高速側のダイアル(15mmの6角)に印されたポンチマークを合わせると、、、、

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それが丁度低速側フルードの出口穴の位置マーキングだったのです!!

要するに、低速側アジャスターの切り欠き部分を、高速側ダイアルのポンチマークと合わせると、低速側アジャスターがロックされる仕組みになっていたのです!

おおおぉぉ〜♪

ゾクッとしたぁ〜〜〜☆

よし、じゃぁ早速実験だ☆☆☆

足りなかったoリングは、とりあえず適当なヤツをつけ、アジャスター部分を組み立てます。

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サブタンクのスライドピストンもいれます。
さて、このスライドピストンに設けられたm6のボルト穴。

これはおそらく『アレ用』でしょう。

ーーーーということで、『アレ』を作ります。

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安物工具セットに入っていた、T字ハンドル。
これを、

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このように加工しました。これが『アレ』です。

で、これは、

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このようにして使うんですねぇ。

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フルードを入れ、アジャスター部分のエアー抜きをする為に、この『アレ』でもってスライドピストンを動かすことで、中のフルードを出したり入れたりさせることができるのです。

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完全に気泡が出なくなるまで、実に2時間以上掛かりました(汗)

リアダンパーにフルードを充填する際、『真空引き』という技でやると聞きます。つまり、ダンパー内を真空にさせる機械を使うことで、エアーを噛むことなくフルードを充填させることができるのです。

逆に、「真空引き出来ないと、ダンパーのオーバーホールできないよー」なんてことを聞いたこともありますが、今回のようにしっかりとエアー抜きをすることが出来れば、それはそれで問題ないと私は思います。
ただ、商売とするなら、たかがエアー抜きに2時間以上もかけてたらやってられないですから、そういう意味では、真空引きの存在は大きいでしょうね。

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最後、ロッドを入れ、

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ほぼ元の形に戻りました。

、、、

、、、

、、、

いや、ロッドの入れ方がちょっと難がありましたね。

この件に関してはまだ頭の整理がついてないので、来週にでも。。。

ちなみに、高速側だけのアジャスターの『感じ』は、、、

、、、

、、、

、、、


重い!!
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by tm144en | 2015-09-26 04:13 | BIMOTA DB7S | Comments(0)

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