まじめ、まじめ、まじめ。ジャーマニズム

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でたぁ!無く子も黙る!『bmw』!!
R1200C『モントーク』です。
これは、アメリカ市場を意識して作られたタイプで、BMWには珍しいメッキが多用されてるのが特徴です。
しかし、『ハーレーダヴィットソン』を意識した形跡は微塵もありません。アメリカ向けと言えども、やはり『BMW』は『BMW』です。その一番の特徴はなんといっても、


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フロントに装備されるこの『テレレバー』と呼ばれるものです。車のAアームに構造は似ています。
この『テレレバー』の一番の特徴は『車体のピッチングモーションを無くす』という所にあります。通常のテレスコピックフォークでは、ブレーキング時には前につんのめり、加速時には後ろに翻る。この挙動が『テレレバー』にはありません。

そうすることで、長時間のツーリングでも身体に感じるストレスが最小限に抑えられます。疲れにくいから集中力も持続します。故にこのバイクは『安全である』ということに直結します。
また、この『モントーク』は常用域を100㌔から150㌔に設定しています。これよりもさらに高い常用域を持つ『Kシリーズ』と呼ばれるものにはこの『テレレバー』ではなく、さらにレベルの高い『デュオレバー』という物が装備されています。

そう。BMWとはまさに『安全なバイクのパイオニア』なのです。バイクを作る上での基本コンセプトにまず安全であるか?が掲げられます。常用域が違えば、車体構成もガラリと変わる。というか、変えなければなりません。本当なら。。。

そしてそれに組み合わされるブレーキシステムはもちろん、


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ABSですが、BMWではただのそれとは違います。
『インテグラルABS』と呼ばれるこのシステムは、通常のABSと比べると圧倒的に制動距離が短く済みますし、ハンドル操作も滑らかに行えます。これはダートを走ると体感出来ます。

そして何より、『テレレバー』であるからこそABSが最大限の働きをするのです。テレスコピックに付いてるABSは、ただの『ブレーキのロック防止』でしかありません。

そしてさらにブレーキング時、どれだけ車体が安定しているか。『ブレーキング』というバイクが不安定な状態になる時に、どれだけ車体を安定『させられるか』。その一番の答えは、


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『低重心』に尽きます。それと、ロングホイールベース。
だから『水平対向』なのです。

しかし『水平対向』のメリットはそれだけではありません。

車体から張り出してる事による『高効率な冷却効果』と、コマの原理に良く似た『車体の安定感』。
『冷却効果』は自明な事ですが、この『車体の安定感』はスバラシイ!!!!

回ってるコマが、ゆらゆら揺れながらもしっかりと『自立』している様。まさにこのバイクの安定感は『コマ』です。コーナリング中、車体が傾いても何の違和感も、不安感も、重圧感もまるでなく、まるでロッキンチェアーに揺られてるかのような、そんな感じ。サイドのステップが『ガリッ☆』と擦った感覚があったから初めて「ああ、バンクし過ぎた(汗)」と気付く。そこにはなんのテクニックも必要ありません。ただ『乗ってるだけ』。
だから、長距離でも『疲れ知らず』たる所以なのです。繰り返しますが、それが『安全性』に繋がります。


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重たいマフラーは、低重心化の為かなり低い位置ですが、バンクの時擦るのはステップが先です。『アメリカンバイク』みたいなことには間違ってもなりません。

そしてこのリアホイールに繋がる『モノレバー』。これはクルーザーシリーズだけの特徴です。
他のBMWは『パラレバー』と言って、どちらかと言えば『快適仕様』。
しかしこの『モノレバー』は違います。アメリカに広がる広大な『ダート』。ここをどれだけ安全に駆け抜けるか?そう考えて出た結論が『アクセルONで素早くテールスライド』です。この考え方は、ハーレーも一緒です。

ダートの上で車体をバンクさせたら、そのままスリップダウンしてしまいます。ですから『曲がる』時は『テールをスライドさせ向き変え』が基本。そして、より安定させるため、ここでも『低重心』であることは外せません。

そしてこれは、舗装路のコーナリングの時『アクセルで曲がる』という現象になります。アクセルを開ける事により、リアが『沈み込む』ことでより深いバンク角でも安定する。そしてその為に重要な事が、強力なリアからの押し出しでプッシングアンダーにならない為の『極太フロントタイア』。これはかっこいいから太いのではなく、そういう理由があるからです。僕も以前乗ってましたが、DS400cのような非力なバイクがフロントタイアを太くするというのは、格好だけで『愚の骨頂』。


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初めての時、必ず戸惑うこのウィンカーのシステム。
左右の親指の部分を押す事で点滅し、右手の親指を上げてキャンセル。
『なぜ?』と思うかもしれませんが、その操作性は考え抜かれていて、それを知ってしまうと一般的なウィンカーの作りに『なぜ?』となってしまいます。

『ウィンカーで合図をする』ということは、どちらかに車体を傾けるということです。つまりハンドルの操作をする。その時に一般のウィンカーでは、ハンドルを殆ど握ってない状態にならざるを得ません。普通に走ってれば気にならないですが、ヒラリヒラリと高速道路なんかで追い抜きしてるとその差は歴然です。(まぁ、日本国においてそれは一応危険行為という事になってるので、やはり別の次元の話になってしまいますが。。。)


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『シガーソケット』では無いですよ(笑)主に『ヒーター付きジャケット』の電源差し込みに使います。寒い日に暖かい、というのは当然ですが本当の理由は『体温の低下による集中力の低下』を防止する為です。つまり『安全の為』なんです。


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特大『パニアケース』。上蓋式なので、荷物の詰め込み性能はピカ一。『機能性重視』です。


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タンデム用『シートレスト』。ですが、タンデムする機会が皆無に等しいので『シーシーバー』と言われてもしょうがないか(泣)

しかし意外な利点!
車体を押してバックさせる時、ここを掴むとやり易い☆
シートバックの固定やテントマット等のくくり付け等に重宝☆


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この『エンジンガード』は後付けです。転んだ時、シリンダーヘッドをぶつけずに済みます。「え?このバイクで転ぶの?」と思われるかもしれませんが、もうすでに一回転んでます(汗)冬に夏タイヤのまま、富良野の山に登った時の下りで、、、雪が積もってたのでさすがのインテグラルABSも『音』をあげました(笑)

しかしこの時、『水平対向』のメリットをもう一つ体感する事になりました。
車体が倒れても、エンジン部分のおかげで地面との間に『空間』が出来るので、足を挟まれるという最悪の事態にならないのです。250kg越えの車体ですから、押しつぶされたらただでは済みません。まして、転んで尚滑っているのですから、もし『水平対向』でなければ僕の足はグチャグチャになっていたことでしょう。。。
そして重い車体は、転んでも回転したり跳ね上がったりせず、ただひたすら滑るのみ。(この時は雪の上だったので、100m位は滑ったでしょうか。。。)
そして、どこも壊れる事無く無事に帰路についたのです。

『壊れない』というのも機能の一つです。なにも無い広大な大地において、『走行不能=死』と言っても過言ではありませんからね。つまり壊れない事が『安全性』になるのです。(ただ、現代社会において、そこまで究極の状態というのも考えにくいですが、、、)(しかしながら、バイクの故障、破損でせっかくのツーリングが台無し、という事を避ける為にもやはり必要な機能と言えるでしょう。)

走行インプレですが、はっきり言って、バイクに乗る事そのものの『楽しさ』というものは『安全性』という機能によって完全に淘汰されたと言っても良いでしょう。
その代わり最高の『ツーリング』を味わえることは保証します。ツーリングそのもの。食べ物や見る物に意識の100%を使いたい人。時間通りに移動したい人。そしてなにより『明日からの仕事に差障りがあってはならない人』。そんな方のお手伝いを『BMW』はしてくれます。

まだまだ語りたい事は山ほどありますが、今日はこの辺で、、、


(完全なBMW信者の戯言ですので、読まれて気に触った方は軽く受け流して頂ければ幸いです。もし読まれて不覚にも『感心』してしまった方は、、、、BMWワールドへようこそ!!)
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by tm144en | 2008-12-11 05:04 | BMW R1200c モントーク | Comments(0)

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