【tm125EN】ディメンション解析(2)〜ステップ荷重における前後重量比(仮)

スプリングプリロードの設定を行うにあたって、ライダーの乗車時に前後それぞれのスプリングにどれだけの荷重が掛かるかを知る必要がある。

ただし、通常ライダーは前後に体を移動させることができる為、それに伴い前後重量配分も変化してしまう。
したがって今回は、ステップ部分に垂直に全体重をかけることを前提とする。

【tm125EN】ディメンション解析(2)〜ステップ荷重における前後重量比(仮)_e0159646_2154421.jpg


ステップ荷重における前後重量配分を考えるにあたって、まずはそれぞれの点を結ぶ三角形を作る。
ステップ位置をA、リアショックユニットのトップブラケット部分をB、ボトムステムベアリング部分をCとする。

余談だが、ステップ位置のほぼ真上に、リアショックユニットのトップブラケットが位置している点は面白い。

【tm125EN】ディメンション解析(2)〜ステップ荷重における前後重量比(仮)_e0159646_2172684.jpg


辺ABの長さは366.52mm、辺ACの長さは736.7mmであったので、比はほぼAB:AC=1:2となった。
ここまで綺麗な値になったことに、tm社の意図を感じずにはいられない。

点Aに90kgのライダーが乗った場合、以下のようにして考えることができる。

【tm125EN】ディメンション解析(2)〜ステップ荷重における前後重量比(仮)_e0159646_2242334.jpg


辺の長さの比に対して、重量は逆の比になる。
したがって、リアショックユニットには60kg、フロントフォークには30kgなので1本当たり15kgの荷重が掛かっていることになる。

リアのスプリングレートは4kgf/mmであるので、プリロードをかけていない状態では15mm縮むことになる。
フロントのプリロードは未計測の為、後日とする。

プリロードの設定値をどうすべきなのかはわからないが、仮に無乗車停止状態を維持するのだとすれば、リアに関してはスプリングを15mm縮めることで、それを達成することができる。


なお、今回の考察は間違っている可能性があるので、後日ライダー乗車時の前後軸荷重の変化を調べ、確かめることにする。

《測定結果報告》

体重計を用い、ライダー乗車時の前後軸荷重の変化を測定した。
ライダーの体重は、ウェアー類含み74.5kg。
その状態でステップに垂直に立ち、フロント及びリアをそれぞれ計測した所、
フロント:29kg
リア:45kg

という結果が出た。
ここから計算すると、重量比はフロント対リア=1:1.55となる。

つまり、考察による1:2は違うという事がわかった。

やはり前後重量配分に関しては、フレームの曲がりやその他要因を含むと考えられ、直線的な三角形で考えるのはいささか正確性に欠けていた事が言える。

この件に関しては、また日を改めて考察しなおすこととする。

名前
URL
削除用パスワード
by tm144en | 2017-03-12 02:41 | tm125EN | Comments(0)

カメラとバイクとエトセトラ


by だいちゃん