【K1】バルブクリアランス考察 その3

バルブクリアランスについて考えてみました。

今までの認識では、バルブクリアランスはIN側、EX側のそれぞれがキチッと揃っているのが重要というものでした。
4気筒それぞれの、ピストン上死点位置、燃焼室容積、燃焼室形状を『それなりに』揃えてきたので、当然バルブクリアランスもしっかりと揃える、と。

しかしながら、よくよく考えてみるとバルブクリアランスを揃えたところで、カム山の高さが揃っていなければ、バルブを押し出す量が変わってしまうということに気がついたのです。

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バルブリフト量が違えば、吸い込む混合気の量も変わります。そうなれば当然、燃焼の力も変わってくるでしょう。

本当の意味でのバルブクリアランス調整とは、ただ単に隙間を揃えることにあらず、バルブリフト量を揃える事こそが重要なのでは無いでしょうか?

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カム山の高さに揃えて、バルブリフト量が揃うようにクリアランスを調整するのです。

、、、、と、いきたいところですが、これならこれで揃っていないのです。
この方法による調整で揃えることが出来るのは、バルブリフト量の最大値だけであり、逆にバルブの開きはじめや閉じ終わりのタイミングはズレてしまいます。

カム山の高さが低く、結果バルブリフト量が稼げない箇所を、バルブクリアランスを狭くすることでバルブリフト量を稼いだのであれば、今度はバルブの開きはじめから閉じ終わりまでの時間が長くなるので、その分吸い込む量は増える。
空気の流れを考えれば、開いている時間が長い方がより流れがスムーズになります。

したがって、瞬間的なリフト量を揃えるよりも、開きはじめから閉じ終わりまでのタイミングを揃える事の方が重要と言えるのかも知れません。

んんん!?どっちが良いんだ!?
Commented by Babu at 2016-02-26 22:31 x
バルブクリアランスは冷間時と運転中の金属の膨張差を埋めるものです。
運転時は0になってると考えて下さい。
カム山は機械加工なので不揃いになる事は考えにくく、あっても微細な誤差だと思います。
それよりバルブが「きちんと」閉まる事、その状態で燃焼室容量が揃っている事の方が大切です。
ガイドの摩耗やシートカットし過ぎによるスプリングのセット長の違い等
チェック項目は多いですよ。
気になりますね〜
Commented by tm144en at 2016-02-28 04:42
そもそも、そんなエンジンチューニングをするためにバラした訳ではないのですが、何を血迷ったか迷走に迷走を重ねています笑
一番の癌は『計測』ですね。知らぬが仏にしておけば良かった。。。
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by tm144en | 2016-02-26 04:18 | BMW K1 | Comments(2)

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