2014年 12月 10日

【DB7】リアホイールベアリング圧入

さて、前回奇跡的にピボット軸を揃える事に成功しました。
プレスを掛ける行為を少しずつ数回に分けながら行い、その都度ピボット部分の固定をやり直し、ついでにシャフトが通るかどうかを確認するという流れだったのですが、3、4回目位の時に「スルっ」と通ってしまったのです。フィラーゲージでは100分の1ミリ程度の変化だったので、「まだかなー?」という矢先だったので、素直に驚きました。

、、、、いや、

嬉しすぎて踊りだしました


でんでんぱっしょんフリコピしました

そして、最後に取り出したボルトを見てビックリ。

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まぁ、あれだけ固定していたステーが曲がっていたのですから、ボルトもこうなってて然りです。

ーーーーーさて、あとは先日借りてきた個体物理の本を読んで、塑性変化を起こした金属の加工硬化に付いて知識を深めておこうと思うのですが、、、、ちょいと難しいぞ(滝汗)

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そんなわけで、とりあえずホイールベアリングの方を片付ける事にします。
ベアリングは4カ所の内3カ所をC3に変更します。剛性の件だとか色々考察しましたが、「ま、C3でいいや!」ってことになりました。
ただ、はめあいのユルかった1カ所だけはCNのままです。

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これは、スプロケットハブに取り付けられている2個のベアリングで、今回SNRのCNからSKFのC3に変更しました。
左側のカラーがベアリングの内側に通る格好になるのですが、

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このままではひっかかってスマートに入れる事が出来ません。
圧入という程のはめあいではないのですが、クリアランス精度のさじ加減の問題だと思います。

さて、これをどうやってスマートに入れるかと言いますと、、、

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ジャン☆

師匠直伝、コールドスプレーです。スポーツで打ち身とか、ねんざの時に幹部を冷やす為の物です。
これを金属に直接吹き付けるだけでカチンカチンに冷えるので、ドライアイスよりもお手軽に圧入作業を行う事が出来るのです。

これで、カラーをカチンカチンに冷やすと、

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ベアリングがスルンと入ります。

考えてみれば、ステムベアリングのレースもコレでいける様な気がしてきました。わざわざドライアイスを用意しなくとも、レースを暖めたりしなくとも。

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おそらく、ベアリングもコールドスプレーでカチンカチンにすれば、圧入も出来るとは思いますが、グリースが充填されてゴムシールのついたものですから、ちょっと気が引けます。
なので、ここはハウジングの方を熱します。

一昔前までは、熱すれば熱するだけクリアランスが広くなって作業性が良くなる、、、と思ってましたが、熱し過ぎは金属の性質を変化させてしまう恐れがあるので、加熱は最小限に留めるのが無難と言えます。

ベアリングを圧入する際、ベアリング本体を持って熱したハウジングに入れようとすると、ハウジングがちゃんと広がってなかった場合途中で引っかかってしまい非常に焦ってしまいます。
また、その方法ではベアリングをハウジングに対して真っすぐ入れる事も難しくなってしまいます。

そこで、ベアリングの内径にあらかじめカラーを指しておけば、それを持つ事でかなり正確にハウジングに対して真っすぐアプローチ出来ますし、万が一引っかかってもすぐに引き抜く事が出来るので、作業の質を上げる事が出来ます。

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そうすることで、ハウジングの温度を正確に計測出来ない場合、少しずつ熱してハウジングの広がり具合を確かめながらベアリングを入れる事が出来るので、最低限の加熱で済ませる事が出来るのです。

今まで何度もベアリングの圧入は行ってきましたが、やっと自分の中で納得のいく領域にまでたどり着くことが出来ました☆
っつーか、ちょっと考えれば解ることだったんですが(苦笑)

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ホイールは、まずブレーキ側から入れます。
コチラも、SNRのCNからSKFのC3に変更します。
例によって、カラーをあらかじめ入れておきます。

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ホイールはタイヤも付いててストーブでやるのもアレなんで、ヒートガンで加熱します。
少しずつ熱し、ハウジングの広がりを確認しながら行います。

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ここは、奥に当たるまで入れます。
本当は、0.3mmのシムを間に入れれば、ブレーキのセンターが合う予定だったのですが、考えてみれば、

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このホイールの中に入るカラーの長さも0.3mm長くしないと駄目だということに気がついたので、却下案となりました。

ブレーキ側のベアリングにはCリング等の固定が無いので、十分に冷えてはめ合いがしっかりしてから反対側に取りかかります。
同じくあらかじめカラーをベアリングに圧入しておき、

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アクスルシャフトを下から固定し、軸をキッチリ合わせておきます。

この状態でハウジングを加熱し、カラーの方からアクスルシャフトにすべらせるように入れると、

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先ほど入れたブレーキ側のベアリングの内輪にカラーが当たって、ピタッと止まります。
これぞ完璧なやり方!

冷えたら一応確認の為、片方のベアリングだけを回し、反対側もつられて回ればオッケーです。カラーが当たっていなければ、反対側が回る事はありません。

私が今までイジってきた外車系のハブベアリングは、このようにベアリング内輪を両サイドからカラーを介して締め付ける構造の物が多いのですが、国産(オフロードしか知りませんが)の場合、センターのカラーにベアリングとのすきまを少し設ける構造になっているので、この辺が自由側軸受のからみだと思うのですが、今回は追求を控えます(笑)

そんな訳で無事ホイールベアリングの取り付けを終えたのですが、

ん〜〜〜〜、NTNの一個だけちょっとキツいのが気になるなぁ。。。

by tm144en | 2014-12-10 04:07 | BIMOTA DB7S | Comments(2)
Commented by sb6r-spl at 2014-12-10 07:49 x
私もストーブで焼いて圧入やりましたよ。ベアリング側は冷凍庫で一晩寝かして作業しました。
ブレーキセンター0.3㎜って公差ですよ公差(笑)
冷却スプレーはガスの種類に注意です。ストーブの近くで使わないほうがいいですよ。
Commented by tm144en at 2014-12-11 03:04
あ、、、(冷汗)

めっちゃストーブのそばで使用してました(冷汗)

き、気をつけマース!!


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