2014年 07月 13日

キャスター角、トレール量、ホイールベースから見る乗り味の違い (追記あり)

幸運にも、様々なマシンを乗り比べた経緯があるので、その違いを簡単にまとめます。
(追記*DB7のステムベアリングの腐食が発覚した為、乗り味の感想が正確ではなくなりました。ベアリング交換後、再度レポート致します)



============

(車重)
DB7S:177kg
F3 800:173KG
F4RR:190kg
899pani:173kg


(ホイールベース)
DB7S:1430mm
F3 800:1380mm
F4RR:1430mm
899pani:1426mm


(キャスター角)
DB7S:25°
F3 800:23.3°
F4RR:24.4°
899pani:24°


(トレール量)

DB7S:100mm
F3 800:95mm
F4RR:103.7mm
899pani:96mm

(*アグスタのデータに関しては、公式発表のものではないのであくまで参考程度となります。)
===============

さて、大変興味深い数値が揃っています。

まず、4車の中で、私が感じる『鋭いコーナリングマシン』はダントツでF3です。そしてそれは、数値にも表れています。全ての項目において、『鋭いコーナリング』を演出する為の要素が詰まっています。

ただ、それでは2番目に鋭いのはパニガーレか?と言えば、違います。DB7の方が鋭さを持っています。数値で比べると、キャスターもトレールもパニガーレの方が『鋭さ』があるように見えますが、私の印象は違います。
思うに、この違いは『重心』ではないかと考えています。DB7の重心は圧倒的に低く、4車で群を抜いてます。その部分により、コーナリングの『鋭さ』というよりは『軽快さ』が演出されているのだと思います。
ただ、私が体験したF3は、消音の為のサイレンサーが装着されていたので、それを外して本来の姿に戻せば、もう少し違うかもしれません。

4車で、一番走行が安定しているのはF4。これも群を抜いて、いや次元を超えています。
それは数値からも伺えます。
しかし、その点で考えると、DB7も安定しててよいと考えられますが、実は一番安定感に掛けています。748から乗り換えた時は、むしろ安定感があると感じていたのですが、F4を知ったあとではまるで安定感を感じられず、それどころかF3よりも悪いと感じます。
おそらくこれは、フレームワークの差かもしれません。メーカーが、『何を』目指して設計したかの差が現れているものと思います。

そして、F3の安定感も特筆物です。スペックからは、鋭いコーナリング特性と引き換えに安定感を失っているように見えますが、全然そんなことはありません。パニガーレと同じ印象です。
ここでいう安定感とは、直進安定性は然ることながら、コーナリング中の路面のギャップに対する車体の挙動や、コーナリング速度から感じたものを言います。

鋭いコーナリング特性は、倒し込みの瞬間に不安定感を出しますが、まさにF3はその点に注意が必要です。うまくリズムに乗れていないと、いくらでも肝を潰します。
そういう意味では、パニガーレの進入はバランスが取れていると感じます。倒し込みの重さは、その瞬間の安定感に繋がるからです。
DB7も軽快で且つ安定した進入で、パニガーレと比べれば、軽快さに勝り、安定感に劣るといった所でしょうか。
F4は、軽快な進入とは言いがたいですが、一度バンクが決まってしまえば、どんな速度でもどんなギャップでもまるで意に介さず曲がれます。
官能のサウンドと驚異的なコーナリング速度で興奮しているので、欠けた軽快さを忘れさせてくれます。

4車の内、乗っていて一番楽しいのはF3。F4も楽しいのは楽しいですが、公道をメインに考えるのであれば、F3の方が良いでしょう。コーナリング進入時の不安定感を『楽しみ』と捉えられれば、現在これ以上のマシンはないでしょう。悔しいけど、DB7より全然楽しい。

DB7は所有欲の部分では群を抜いてますが、走行性能では4車の中では劣っている方と言えます。というか、『クセ』が強い。DB7の『クセ』の強さと、F3のコーナリング進入時の『不安定感』は、どちらも『楽しさ』ではあります。
そう。この『楽しさ』が、私の考える『安全性』でもあるのです。怖いと感じるから、走りを抑制する。これが大事なのです。F4は、怖いと感じない。良くも悪くも、これくらいのスペックを持つマシンは、安定感が高過ぎては返って危険なのです。

パニガーレは良くも悪くも『優等生』な印象。コーナリングの軽快さ、安定感、どれを取っても及第点。バランスが良いと言えるでしょう。
ただし、『トンガリ過ぎた4車の中では』の話ですが(笑)

走った事がないので判りませんが、サーキットをメインに考えるのなら、F4が一番タイムが出ると思います。圧倒的なスペックは、サーキットこそ主戦場だと言えるでしょう。ただ、乗っている人より、ホームストレートで観戦してる人の方が興奮するでしょうが(笑)

あーー、F3欲しいなぁ。。。

by tm144en | 2014-07-13 16:38 | BIMOTA DB7S | Comments(0)


<< 【DB7】ジオメトリーを測って...      【DB7】各部補修 >>